流氷を背に滝登り♪
2月の北海道ではもう一つ、別の場所でもアイスクライミングをしました。
網走の能取岬です。
なんでも、岬の観光客を尻目に懸垂下降して流氷の上を渡り歩いて行くのだそうな。
流氷とかほんとにあるんや! しかもその上に乗って歩いて行ったら凍った滝があるとは何事!?
な、試される大地クオリティ。
南国育ちの常識が心地よく打ち砕かれていく。
んで、何食わぬ顔でさくさくと進む地元山岳会のクライマーの方々に遅れを取らぬようてくてくついていくと、
ででーん!
落差60 m弱の大きな氷瀑。
何という滝ですか? と聞くと、名前はないねー。と。
こんな規模の滝が無名滝……。
能取岬には、大小の滝がたーっくさんあるらしい。
流氷の上で準備をするクライマー。風が強くてめちゃくちゃ寒い。
中には大学に入ったばかりの青年も。
こーんな絶景を横目に見ながら、
トップロープを2本張って登りました。
おっちゃんから「アイスクライミング初めての人がこんなとこ来ちゃったらだめだよー!」と苦笑されつつ、来ちゃったものはしょうがない。
コツを教えてもらいながら登りました。
右側のルートでは中央の核心部を抜けるのに苦労して、3トライ目でようやくトップアウト!
こちらが、
滝のてっぺんからの、
眺めであります。
空には全長3 mはあろうかというオオワシやオジロワシが飛び交い、振り向けば見渡す限りに海を埋め尽くす流氷。
最高!!
ここは本当に地球なんだろうか。
(カメラ持ってくの忘れたので、写真はあとで登った人に撮ってもらったものですがw)
左側のルートは、4 mのシャンデリアをどうしても抜けることができなくて、上まで行けませんでした。くやちい。。
潮水混じりの滝は緩むのも早く、午後3時ごろにはグサグサになってきてこの日は終了となりました。
初めて会ったのにもかかわらず温かく仲間に入れてくれ、華麗なるクライミングを見せてくださった地元山岳会の皆様に感謝!!
ほかにも、流氷が流れ着く時期は擬似的に陸が広がった形になり、気候も内陸性のものに変わるのだとか、流氷の流れ着いている時期しか行けない能取のアイスは地元のクライマーにとっても貴重な存在なんだとか、夏の間に漁船でいい滝はないかと偵察してるんだとか、秀岳荘でノミックを二万円台で買っただとか、北海道人は冬に氷点下なのは当たり前だからいちいち「マイナス」をつけないとか、面白い話を色々と聞くことができて楽しかった。
何より、九州と本州しか見たことのなかった私にとって、北海道は異世界すぎて目に映る全てのものがメッセージ状態。
帰り道に猛吹雪の中を時速80 kmで飛ばしていく除雪車には度肝を抜かれました。
あと、塩別のつるつるの湯という温泉がめっちゃよかった。
初めての試される大地遠征、なまった体と脳がすっかり目が覚めて、山に登らなかったというのに北海道の虜になってしまいました。
また来るよー!